そんな風に何回もため息をつきながら、私は学校に向かった。
下駄箱に着いたとき、ふとあの公園を思い出す。
大目くんとふたりで、演技の練習をした公園。
私の恋が、始まった公園。
公園のベンチにふたりで座ったあの光景を思い出して、私は実感した。
——…やっぱり…
好きなんだよなあ……
あれほど、好きにならないように頑張ったのに。
1日でその努力も水の泡なんて。
やっぱり、中2のあの日を思い出してしまう。
…けど、きっと。
大目くんは、違う。
…そうでしょ?
まだ、この恋心を消すことはできない。
そう思い知った私は、上靴に履き替え、教室に向かった。
……そこに、1番会いたくない「あいつ」がいるなんて知らずに。

