クズで冷徹な御曹司は、キケンな沼です


「単刀直入に聞く。凪緒――

俺に何か隠してる?」

「へ……?」


ゴゴゴ……と音がしそうな先輩の暗黒オーラ。この教室が、一気に北極並みの寒さになる。

っていうか「隠してること」って……、あ。


――彼なら学校で上手くやってるわ


「えっと……」


時山先輩のこと、先輩に相談した方がいいかな。

その方が会社に損がいかないかも……でも、でもでも。

先輩の力をかりてたんじゃ、いつまでたっても私は頼りないままだ。

私、早く先輩に追いつきたい。

先輩と肩を並べられるくらい知識と経験値をためて、婚約破棄されない立派な女性になりたい!

だから――やっぱり私ひとりでやってみよう。


「な、何も隠してないですよ……?」

「ウソは良くないよ?」

「ほ、本当ですッ」

「……ふぅん」


全く警戒を解かない先輩は、何かひらめいたのか「そうだ」と手を叩いた。


「もし凪緒が隠し事をしてたら――
ウソがバレた日から、同じベッドで寝ようか」