クズで冷徹な御曹司は、キケンな沼です

「……約束したから。じゃ」

「待っ、……行っちゃった」


温かな手が離れ、先に校門をくぐる先輩。

そんな先輩の広い背中を、再び見つめた。


「先輩、やっぱり勝手すぎますよ……」


甘いと思ったら、冷たい言葉。
冷たいと思ったら、甘い言葉。

コロコロ変わる先輩に翻弄されて、かき乱されて。私の心、もうぐっちゃぐちゃになってます。


「どうしてくれるんですか、先輩……」


ぐちゃぐちゃに絡まっても、結局は「先輩が好き」って気持ちで丸くおさまっちゃう。

どんなに先輩に翻弄されても、かき乱されても、どんどん先輩の魅力にはまっていく。


「やっぱり先輩は、キケンな沼です……」


決して出られない底なし沼。

最初は足の先しか浸かってなかったのに、今じゃ息をするのも大変なほどハマってる。