「なんで私にかけたんですか⁉」
「こんな得体の知れない物、俺にかけられちゃたまんないからね。どんな代物か試してみようと思って」
「だからって、――!」
瞬間ドクンと。
心臓が、大きく跳ねる。
かと思えば、温かいスープでも飲んだかのように、体がホカホカ温かくなってきた。
「ッ、熱い……っ」
「これに着替えたら? はいドーゾ」
押し倒されたままの先輩が腕を上げ、新品の下着をぷら~んと持っている。
腹が立ったから下着を叩き落そうとしたけど、上手く焦点が定まらない。スカっと、無念の空振り。
「おーおー辛そうだねぇ、婚約者サン?」
「……っ」
私に推し倒され不利な状況だというのに、先輩は悪魔の顔をして、腹立つ笑顔をくっつけている。
この男、正真正銘のクズだ!
「効果が切れたら、覚えててくださいよ……っ」
「いーけど、いつ効果が切れるの? すっごく辛そうだから、もう体がもたないんじゃない?」



