クズで冷徹な御曹司は、キケンな沼です

「――……見る?」


言うやいなや。先輩は、私に「靴を脱いで」と言った後、強引に廊下を進んでいく。

連れてこられたのは、さっき先輩が「行かない方がいい」と言った寝室。


ボスン


ベッドの上に、私を放り投げた先輩。あっけなく横たわった私の上に覆いかぶさるように、足と手を置いた。


「先、輩……?」

「さっき、この部屋で、俺があの女性と何をしてたか。アンタに分かる?」

「……へ?」


いきなりの質問。答えは、嫌というほど分かってしまう。

でも答えたくなくて、腹が立って。プイと、先輩から顔を逸らした。


「おーおー。さすが丸西家のお嬢様。ウブなこって」

「……違います。恥ずかしいじゃ、ありません」

「ふぅん、じゃあ何?」


「なに?」と聞きながら、先輩が近づいてくる。先輩のウェーブした髪が、私を挑発するように頬に当たった。