僕のほうから促すと、彼女は会釈して駆けていった。
そんなに慌てて、コケるなよ…と思いながら、その背中を見送った。
第一印象は、華があって可愛いな、というごくシンプルなもの。
もう二度と会うこともないだろうから、大して気にしていなかった。
ところが、コンクールの結果発表のあと、
「ねえ!ちょっと待って!」
そんな声と同時に、強引に腕をつかまれた。
さっきの迷子少女・真白だ。
「慌ててたから、さっきはお礼も言えなかったけど…本当に助かったの。部長が行方不明なんて、シャレにならないでしょう?」
まさか部長とは。
僕も同じく部長だったのだが、こんなド天然っぽい子が部長なんてこともあるんだな…と、仲間意識というよりは、呆れるやら感心するやらだった。
そんなに慌てて、コケるなよ…と思いながら、その背中を見送った。
第一印象は、華があって可愛いな、というごくシンプルなもの。
もう二度と会うこともないだろうから、大して気にしていなかった。
ところが、コンクールの結果発表のあと、
「ねえ!ちょっと待って!」
そんな声と同時に、強引に腕をつかまれた。
さっきの迷子少女・真白だ。
「慌ててたから、さっきはお礼も言えなかったけど…本当に助かったの。部長が行方不明なんて、シャレにならないでしょう?」
まさか部長とは。
僕も同じく部長だったのだが、こんなド天然っぽい子が部長なんてこともあるんだな…と、仲間意識というよりは、呆れるやら感心するやらだった。