もう遅いよ...

「ふえ！？」



私は驚いて間抜けな声を出す。

今なんて？

私、告白された！？



「わ、私に、今なんて…？」

「だから、彼女になってくれませんか？って」

「聞き間違いじゃ、ないよね？俺の彼女になってくれませんか？って言ったよね？」

「う、うん…」




夢じゃ、ない？

んーと、夢？私今、寝ちゃってる？

え？滝原くんが私を？え？



「ええー！？」

「あ、あの、笠野さん？へ、返事は今度でいいから、な？」



気を遣ってくれる滝原くん。

でも、

私は、私は…



「私は、まだ、マキちゃんのことが好きで…」

「それでもいいんだ！それでも、いいから…」

「…わかった。今日から、お願いします！」



滝原くんの気持ちに甘えてしまう自分が、すごい嫌だけど…

でも、今はなにかしなくちゃ、立っていられない。

歩けないよっ…



「はい！」



そう言った滝原くんはすごく幸せそうでとても、可愛く見えた。