「ミスった!」

「……そっすね」

「ごめんもう一回!」
 
「うす」


 そしてもう一度絆創膏を取り出して、貼り付ける。 グチャッとした。 ハッ。


「またミスった!」

「そっすね」

「も、もう、もう一回…」


 わたしは涙目で救急箱から三枚目の絆創膏を取り出す。 帰りにお小遣いで絆創膏買って帰ろう……。

 
「や、これで大丈夫」

「えっ、でも、」


 肘になんかゴミがついてるって言われちゃわないだろうか。
 

「傷口覆われてればいいんで」

「ごめん……っ! 練習しとくね!」


 わたしが手を合わせて言うと、船橋くんが目を丸くした。


「それは……また来るってことっすか」

「え? うん!」

「……いま仮っすよね」

「うん!」


 え? なんでそんなビックリした顔?