隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。

「ほんとは力づくでも引き留めようと思ってたんだけど、無理そうだから諦める。 越谷が信じたいやつを俺も信じることにする」

「朔耶……」

「で」


 朔耶はわたしに手を差し出した。


「これからも、仲間としてよろしく」


 ……朔耶はいつもそうだ。

 どんなときもまっすぐで、前向きな言葉をくれる。


 わたしは朔耶の優しさに泣きそうになるのをグッと堪えて、朔耶の手を握った。


「っ……うん」


 わたし、絶対、朔耶を仲間として裏切らないよ。

 そう心に決めて、朔耶と熱い握手を交わした。


「引き留めてごめん。 行っていいよ」


 朔耶はパッと手を離して、わたしの背中をポンと押した。


「朔耶……ありがとう」

「うん」


 その優しい笑顔にまた泣きそうになったけど、なんとかこらえられた。

 そしてわたしは、朔耶を残してその教室をあとにした。