隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。

「……行かないで」

「え……?」


 朔耶はすぐ横の誰もいない空き教室の扉をあけて、掴んだわたしの手首を引っ張った。


「!」


 わたしを中に連れ込んで扉を閉めると、向き合う。


「わ、び、ビックリした〜……なに? あはは、なんか朔耶と教室に二人って変な感、じ……」

「……」


 なにかを言いたげにする朔耶の表情はやっぱり真剣で、冗談を言うときのそれには見えなくて。

 わたしも笑うのをやめる。


 まさか……いや、でもこの感じって……


 
「……越谷」



 掴まれた手首が、熱い。

 その声は切羽詰まっていて、朔耶の気持ちが伝わってくるようだった。

 だからこれから朔耶が言おうとしてることが分かって、先走った胸がドキドキと早鐘を打ち始める。





「好き」