経過観察ということで無事に診察が終わり、先生は出入り口までわたしたちを見送ってくれる。
「あ、代金は、」
「ああ、いらないよ。 タダ」
「え!? いや、そんなわけには……」
「じゃあお金の代わりに、そこの酒々井くんをなだめる役を買って出てくれると助かるかな」
「え?」
優成を見ると、パッとあさっての方向を向いてしまった。
「酒々井くん。 線引きは大事だよ。 ね」
宗像先生は診察中も終始絶やすことのなかった笑顔を優成に送る。
「……わかってますよ」
優成もにっこりと笑ってすぐ、わたしの手を引いて踵を返す。
「じゃあ宗像さん、ありがとうございました」
「あっ、ありがとうございました!」
外へ連れ出されながらぺこぺこと頭を下げると、宗像先生はニコニコ手を振ってくれる。
「越谷さん。 酒々井くんのことよろしくね」
「えっ、あっ、は、はい」
わたしの返事に宗像先生は満足そうにうなずいて、診療所の中へ姿を消した。
……よろしくされてしまった。 わたし、彼女でもないのに。
「あ、代金は、」
「ああ、いらないよ。 タダ」
「え!? いや、そんなわけには……」
「じゃあお金の代わりに、そこの酒々井くんをなだめる役を買って出てくれると助かるかな」
「え?」
優成を見ると、パッとあさっての方向を向いてしまった。
「酒々井くん。 線引きは大事だよ。 ね」
宗像先生は診察中も終始絶やすことのなかった笑顔を優成に送る。
「……わかってますよ」
優成もにっこりと笑ってすぐ、わたしの手を引いて踵を返す。
「じゃあ宗像さん、ありがとうございました」
「あっ、ありがとうございました!」
外へ連れ出されながらぺこぺこと頭を下げると、宗像先生はニコニコ手を振ってくれる。
「越谷さん。 酒々井くんのことよろしくね」
「えっ、あっ、は、はい」
わたしの返事に宗像先生は満足そうにうなずいて、診療所の中へ姿を消した。
……よろしくされてしまった。 わたし、彼女でもないのに。



