隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。

『間もなく、丸々駅、丸々駅ー……』


 車内にアナウンスが響いた。 朔耶が降りる駅だ。
 朔耶は荷物を持って立ち上がる。

 
「……越谷。また部活で」

「あ、うん! また!」


 朔耶はわたしに目くばせして頷いた後、優成に目を向けた。


「バイバーイ」


 優成は朔耶に向かってひらひらと手を振って、朔耶はなにか鼻についたのか、ムッと眉間にしわを寄せた。
 そのタイミングでドアが開いて、そのまま朔耶は踵を返して駅のホームに降りて行ってしまった。
 間もなく電車はまた走り始める。


「優成、なんで?」

「なんでってなにがー?」

「なんか、感じ悪かった」

「いつも通りですけど」


 ……フラフラしてつかめない優成と、真面目な朔耶。

 両極端な二人だから、相性が悪いのかもしれない。