隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。


 それからまりか先輩は、わたしの頬骨の擦り傷を手当てしてくれながら、素の声のまま話し始める。


「多分バレてると思うけど、わたし白井くんと内緒で付き合っててね。 別れてって言ったの。 そしたらあの通り、『イケメンで賢くて引く手あまたなこの俺をフるつもりか~!』って怒っちゃって。 怒りっぽいメンズは駄目だね~。 あ、ついでに今まで青島くんとか木村くんとも浮気してたこと言ったから、これからみんなギスギスするかも。 フフッ」


 まりか先輩は他人事のように言って笑った。 悪女過ぎていっそ清々しい。 白井部長が怒るのも無理はない。


「どうしてまた、いま言おうと思ったんですか?」

「……本気で好きな人ができたから」


 なんだか、嫌な予感がした。


「本気で、好きな人……?」


 まりか先輩は恥ずかしそうにうつむいて頬を紅潮させる。


「好きな人ができたらちゃんと全部清算して、キレイな自分で告白したくなって。 ……まあ、越谷さんの隣の席の優成くんなんだけど」


 まりか先輩のはにかんだ笑顔に、頭が真っ白になった。