「げっ、三栗柚月!」

「なんで、こんなとこにいんだよ!」

「オレほんもの始めて見た...............」



私を助けてくれたお兄さん。



──────三栗柚月さんの姿。



「.....................、」



彼の姿に、
ボーッと見つめることしか出来ないできると。



三栗柚月さんは、私の目の前に立ってから。



「お前らは、早く授業行けば?」



私に背を向けたまま、
男の子たちにひと言サラッと、言うと。



「ひっ、」

「す、すいませんでしたー!」

「オレら、間違えたみたいっす!」



男の子達は、
口々にそう思って、その場を去って行った。