噂には聞いてたけど、
実際に見るのは初めてで。



(どうして、こんなところ.........?)



そう思っている間にも、
腕を引かれたまま、歩く私たち。



そして........................



とある高級ホテルのフロント。



「ひと部屋空いてる?」



フランクにそう尋ねる声が聞こえた。



(ふっ、普通大学生って、
高級ホテル泊まれたっけ.........?)



だめだ、訳が分からない。



そう思っていると。



「空いてるって。とりあえず、行こ」



男の子に腕を引かれたまま、私は。



──────高級ホテルの部屋へと向かった。