「じゃあ海でも見に行くか、気分転換に。」 私たちは再びバスに乗って海辺を目指した。 「こんな素敵な場所で育ったんだね。」 「東京なんか行かなきゃよかったかもな。」 「そしたら私たち会えてないよ。」 「わかんないよ、またどこかで会える運命かもしれない。」 一緒にいればいるほど、彼に惹かれていくような気がした。 「手、繋ぎたい」 私ってこんなに積極的だったっけ。