世界は病んでいる?



僕はベッドに
寝転んでいる



世界は病んでいる?



僕は空を見上げている



世界は病んでいる?



僕は目を閉じる



世界は病んでいる?



窓の隙間から
入り込んでくる
冷たい風















世界は病んでいる?



そうだね、


と呟いて


目を開ける



空は青いのに
どこまで行っても
その青さは掴めない



夜になると瞬く星は
そこに存在しないのに
僕を見つめてる





世界は病んでいるかい?



だって
手を伸ばして
掴めるものなんて
何にもない



欲しいものは
いつも遠すぎて



光は届くのに
触れることはない



声は聞こえるのに
姿は見えない




しっかりと
決められた道を
歩いて来たはずなのに



振り返るといつも、
何も無い




足跡無い
誰もいない
色もない
音も無い




そうしてまた
目を閉じる



今日は平日で



外は騒がしい
人混みで



でも、
僕はベッドで
寝転んでいる







目を閉じる
目を開ける
目を閉じる
目を開ける




アレ?
今目開いてんのか?
閉じてんのか?



アレ?
俺今どこにいんだ?
俺今ここにいんのか?











目に見える空は
青くて、



手を伸ばしても
何も掴めなくて、



僕の体は
ここにあるけど
僕は
ここにいなくて



まるで何億光年
昔に光った
星屑みたいだ


星の記憶の
欠片みたいだ


僕は世界の欠片の
一部みたいだ
















世界は病んでいるかい?