籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

お兄ちゃんがこんな状態になって、もうすぐ半年がたとうとする。


わたしはお兄ちゃんの手を握り、最近の出来事
を話していた。

――すると。


かすかに…お兄ちゃんの指先が動いたような気がした。

今までになかった反応に、胸がざわつく。


「お兄ちゃん!聞こえてる…!?」


わたしが語りかけると、また左手の人さし指がピクッと動いた。


「…お兄ちゃん!お兄ちゃん!」


もしかしたら、お兄ちゃんが目覚めるかもしれない。

そう思って、何度もお兄ちゃんを呼ぶ。


「どうかしたか…!?」


そんなわたしの声に異常を感じたのか、病室の外で待機していた玲が慌てて中へ入ってきた。


「…玲!今、お兄ちゃんの指が動いたの…!」

「本当か!?」


玲の声にも反応したのか、今度はわたしの手を少しだけ握った。