「確かにぃ特殊な世界だしねぇー恋人とはいえ入り込めない部分があるのは事実かなぁ。クリエイター同士だからこそ理解できるっていうことも多いしねぇー」
「そう、それなの!私が知らない世界のことで桔平くんが悩んだり苦しんだりしていて、でも私には理解してあげられないし何もできないし……。それなのに彩ちゃんとの出会いは、桔平くん自身にも刺激になったみたいだし。なんか……いいなぁって」
「んふふぅ。愛茉ちゃん相変わらず可愛いぞぉー浅尾きゅんのこと大好きなのねぇー」
「そういう意味でのジェラシーかぁ。まぁ、ちょっと分かるな。私も法律疎くて、翔流の大変さは理解してあげられないもん」
「私だってねぇーりょーちんの仕事のこと全然分かんないよぉー」
ヨネちゃんの彼氏の諒太さんは書店営業なんだって。いろいろな書店を回って、自社の出版物の販売促進をする仕事。毎日あちこち移動して、いつもクタクタになって帰ってくるみたい。
「でもねぇーたとえ同じ職業だったとしても、悩みとか苦しみはその人だけのものだからねぇー。逆に同じ立場だからこそ相容れなくて衝突することもあるしぃ。だからそこは気にしなくていいんじゃないかなぁって思うよー」
私と七海は、思わず箸が止まっていた。ヨネちゃんの話って、不思議と聞き入っちゃうんだよね。この独特な喋り方が癖になるのからかも。
「あ、ほらぁーお肉焼けるからぁーじゃんじゃん食べてぇー」
そういえば桔平くんが「ヨネはオカン」って言っていた。桔平くん、長岡さん、小林さんという超個性派メンツのオカン。同学年での現役合格者はこの4人だけだからなのか、少し……というより相当周りから浮いているらしいんだけど、桔平くん曰く“コミュ力オバケ”のヨネちゃんが周りとの橋渡し役みたいになっているんだって。
確かに誰とでもすぐ仲良くなれそうだし、いつもニコニコしていて話しやすいし、面倒見がいいし。ヨネちゃんオカン説の説得力、ハンパない。
「ヨネちゃんって、いつも前向きだし大人だよね。そのポジティブパワー、愛茉に少し分けてあげてほしいわ」
「……すみませんね、ネガティブ製造マシーンで」
「まぁ、愛茉はそこが可愛いんだけどさ」
「そうだねぇー浅尾きゅんも愛茉ちゃんのそういうところが大好きなんだろうなぁって思うよぉー」
ネガティブのどこがいいんだろう。マイナスなことしかない気がするんだけど。
でも確かに、付き合い始めたばかりの頃に桔平くんにもそう言われたっけ。私のネガティブなところが可愛いって。
「そう、それなの!私が知らない世界のことで桔平くんが悩んだり苦しんだりしていて、でも私には理解してあげられないし何もできないし……。それなのに彩ちゃんとの出会いは、桔平くん自身にも刺激になったみたいだし。なんか……いいなぁって」
「んふふぅ。愛茉ちゃん相変わらず可愛いぞぉー浅尾きゅんのこと大好きなのねぇー」
「そういう意味でのジェラシーかぁ。まぁ、ちょっと分かるな。私も法律疎くて、翔流の大変さは理解してあげられないもん」
「私だってねぇーりょーちんの仕事のこと全然分かんないよぉー」
ヨネちゃんの彼氏の諒太さんは書店営業なんだって。いろいろな書店を回って、自社の出版物の販売促進をする仕事。毎日あちこち移動して、いつもクタクタになって帰ってくるみたい。
「でもねぇーたとえ同じ職業だったとしても、悩みとか苦しみはその人だけのものだからねぇー。逆に同じ立場だからこそ相容れなくて衝突することもあるしぃ。だからそこは気にしなくていいんじゃないかなぁって思うよー」
私と七海は、思わず箸が止まっていた。ヨネちゃんの話って、不思議と聞き入っちゃうんだよね。この独特な喋り方が癖になるのからかも。
「あ、ほらぁーお肉焼けるからぁーじゃんじゃん食べてぇー」
そういえば桔平くんが「ヨネはオカン」って言っていた。桔平くん、長岡さん、小林さんという超個性派メンツのオカン。同学年での現役合格者はこの4人だけだからなのか、少し……というより相当周りから浮いているらしいんだけど、桔平くん曰く“コミュ力オバケ”のヨネちゃんが周りとの橋渡し役みたいになっているんだって。
確かに誰とでもすぐ仲良くなれそうだし、いつもニコニコしていて話しやすいし、面倒見がいいし。ヨネちゃんオカン説の説得力、ハンパない。
「ヨネちゃんって、いつも前向きだし大人だよね。そのポジティブパワー、愛茉に少し分けてあげてほしいわ」
「……すみませんね、ネガティブ製造マシーンで」
「まぁ、愛茉はそこが可愛いんだけどさ」
「そうだねぇー浅尾きゅんも愛茉ちゃんのそういうところが大好きなんだろうなぁって思うよぉー」
ネガティブのどこがいいんだろう。マイナスなことしかない気がするんだけど。
でも確かに、付き合い始めたばかりの頃に桔平くんにもそう言われたっけ。私のネガティブなところが可愛いって。



