悪魔と涙と甘い恋。


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夏を先取りしたショーウィンドウのマネキンに、大きくて一際目立つシンボルツリー。

いろんなお店の中から見える、キラキラと輝く光。


大きなショッピングモールを目の前に、少しだけ胸が高鳴る。

お出かけするのっていつぶりだろうっ……。


「今日は日曜だから人多いねー。どこ行く?」

「えっと……」


どうしよう。

どこから見て回ればいいんだろ……。


「順番に回ろっか。で、いいところがあったら入ろ?」

「はいっ……」


こんな、自分の意見も言えないあたしでも、衣吹さんは嫌な顔1つ見せない。

むしろ提案までしてくれる優しい人。



「神楽はどうする?」


あたし達の後ろにいた神楽さん。

そー言えば神楽さんは、って思って振り返ると、ポンッとあたしの頭に神楽さんの手が乗る。