「名前くらい、大事にしろよ。両親からもらったものなんだろ?」
ぶわりと大粒の涙が溢れた。
*・*・*・*・*
『ねぇお母さん、はる、何で“羽瑠”って名前なの?』
『どうしたの?急に』
『隣の席の栄太くんがね、俺は長男でこの家が太く栄えるようにって付けた名前なんだって言ってたの』
『あら〜素敵じゃない』
『はるのは?どー言う意味でつけたの?』
『羽瑠はね“大空を飛び回る鳥のように夢や希望に溢れて、人から大切にされる愛らしい子になってほしい”って言う思いでつけたのよ』
『ふ〜ん。難しくてよくわかんないや』
『ふふ、羽瑠にはまだ早かったかしら』
あたしが幼い頃の記憶。
『羽瑠』
にっこり笑うお母さんに。
『お〜い、羽瑠〜』
同じように笑顔のお父さん。


