理由。
「家族の件も、昨日の事も、業務優先で羽瑠の事を守れず怖い思いをさせた。ただそれだけです」
綺麗な言葉を並べた。
道理にかなっているように言葉を選ぶ。
変な事を口走らないように。
「隠さず胸の内を全て話せ」
「……」
なんて事ない言葉なのに威圧感がとんでもない。
言葉だけでこんなにも圧をかけるとか、さすが組長。
「……このままでは羽瑠に手を出しかねません。どうかお許しを」
「全て話せと言ったはずだ。言葉が少なすぎる」
「……」
全ては話せない。
それが例え……組長だとしても。
「羽瑠のフェロモンは俺の理性を狂わせてきます」
たぶん、羽瑠は俺の……────。
初めて会った時からそうだった。
俺は羽瑠の匂いに反応すると共に、身体が感じたんだ。
直感とか、もっと別の所で。
この人だ。と。


