悪魔と涙と甘い恋。


「……」

「……」


一瞬だけでも沈黙は沈黙。

この瞬間が1番嫌……!



「そんなことある訳ないじゃん!!」


衣吹さんが勢いよく起き上がった。

顔を真っ赤にして。



「そんなのあったら敦雅どうなるの!?全然可愛いもんじゃん!!」


圧倒されたあたしは、言葉を発することすら出来ない。


「一緒にいたのは他のαから私を守るため!触れた瞬間お父さんがなんて言うか……!」

「ご、ごもっともです……」

「もうっ変なこと言わないでよ」

「ご、ごめん……」


あははと笑って、衣吹さんから顔を背けた。



今のあたし、絶対変な顔してると思うから。


力を入れてないと口元が緩んでしまう。




よかった。

神楽さん、衣吹さんには触れてなかった。



ずっとずっと、2人の過去にやきもち焼いてたけど違った。