悪魔と涙と甘い恋。


ドカッと、苛立ったまま襖の前に座った。



くそっ。



お嬢と話す事は何にもねぇ。


ひたすらに羽瑠が来るのを待ってやる。

そんで、開けた瞬間懲らしめてやるからな……!




「敦雅……」

「……」


エアコンの音にかき消されてしまうほどの小さいお嬢の声。

聞こえていたはずなのに、俺は振り返る事をしなかった。



「ごめんね、私の……せいで……」

「……」

「顔も見たくないよね、こんな私なんか……」

「……」

「敦雅には………すごく、悪かったって……思ってる」


そんな言葉なんか聞きたくない。



「……ムカつく」


気付いたら俺はお嬢を押し倒していた。



ごめんとか、自分のせいとか。


「哀れみの目で見てんじゃねぇよ」



何年振りだろうか。

お嬢と目を合わせたのは。