悪魔と涙と甘い恋。


ここは年上の人が多いから、年下のあたしが“羽瑠さん”と呼ばれるのはちょっと抵抗がある。

だけど、上下関係が厳しいみたいでどうにもならなかったんだ。







   ♢♦︎♢♦︎♢


睦美さんに連れられて知らない道を歩く。

幹部の人は、本当に車を出すだけだったみたいで今は駐車場で待機中。


歩いて5分もかからない所にそれはあった。



「わぁ……!」


可愛くてメルヘンな外見に思わず声が漏れる。


どんぐりの形をしたお店なんて初めて見た。


外も可愛いんだけど、中はもっと可愛くて。


入ってすぐはキラキラ輝くケーキにお出迎えをされ、奥の方はイートインスペースで机も椅子も丸太風。


まるで小人になった気分。

絵本の世界に飛び込んだみたいで胸がワクワクした。



「好きなの選んで?」


そう言われてショーケースの中を眺めるけど、どれも美味しそうで中々決まらない。