悪魔と涙と甘い恋。


どこにいるの……?


駅周辺を走り回って探すけど、羽瑠ちゃんの姿はない。


嘘……嘘……。


羽瑠ちゃんが……。




私は勢いよく飛び出した。

走って走って。


息が苦しくても、疲労で足が重くなっても、走って。


夢中で走り続けた。




そして門道を通って。

玄関のドアも開けたまま。靴も乱れたまま。


バタバタと廊下を走ってお父さんの部屋の襖を開けた。




「助けて!!」



あたしの声に、お父さんが……中にいた神楽も敦雅も驚いていた。



勝手にお父さんの部屋を開けるのは禁止されている。

本当は一言声掛けなきゃいけないけど……。

だけど……羽瑠ちゃんが……。



「う、うぅ……」


顔を覆って、そのまま崩れるように座り込む。



「どうした、衣吹」