「じゃあ、今日会った駅に集合でいい?」
「うん。わかった」
「また、土曜日……ね」
「うん。バイバイ」
羽瑠ちゃんが手を振ると弟くんも手を振り返した。
そのまま種を返すように歩いていく弟くん。
そんな弟くんを見送るように羽瑠ちゃんはずっと手を振り続けてて。
小さくなっていく弟くんが、不意に振り返った。
「絶対来てね!待ってるから!!」
大きな声で叫ぶ姿に、羽瑠ちゃんは全身を使って返事をする。
「佑輝くんも忘れないでね!」
弟くんが羽瑠ちゃんと同じように大きく手を振った。
そのまま背を向けた弟くんは振り返ることなく行ってしまい、私達2人だけになる。
「神楽には秘密にしておこうと思うんだけど……いい?」
あんまりいいようには言ってなかったし、たぶん、神楽に知られない方がいいと思う。


