悪魔と涙と甘い恋。


無理!!

桜夜組まで行くとか絶対無理!!


家教えられる訳ないじゃん……!



笑顔を見せようとするけど、どうも引き攣ってしまう。


「き、気持ちだけ受け取っておくよ?」


だから早く帰って。


「少しでもお姉ちゃんと一緒にいたいんです!お願いします!!」


バッと頭を下げる弟くん。

それを見て羽瑠ちゃんが動揺するのがわかった。


これじゃあどう見たって私がいじめてるみたい。



「わ、わかったからやめて」

「じゃあ……!」


パッと表情を明るくする弟くん。

そんな状態で「無理です」なんて言えるはずもなく。


……仕方ない。

ここはウチがバレないように途中で帰ってもらうことにしよう。


「途中までなら……」

「あ、ありがとうございます!」


よほど嬉しかったのか、弟くんはニコニコしながら羽瑠ちゃんの隣を歩く。


私はと言うと。

やっぱり赤の他人が話を聞くべきじゃないと思って、2人の一歩後を歩く。