悪魔と涙と甘い恋。


「自分の性を恨んで、この世界が大っ嫌いだった。全部全部無くなっちゃえば良いのにって」


ここまで話して、ハッとする。

お姉さんにこんな話をしても困るだけ。


だからあたしは慌てて話を戻した。



「だけど、温かい人がいたら救われるってわかったから……だからこれはあたしの憧れでもあるんです!」

「ふふ、そうね」


柔らかく笑うお姉さんに胸がホワホワした。

満たされるような、温かくなるような、そんな感覚。



ポンッとあたしの肩を叩いたお姉さん。


「あなたの“憧れ”応援してるわ」


そう言葉を残して去って行く。


窓ガラス越しに手を振るお姉さんに、あたしも振りかえして。

言葉に表せないけどなんだか嬉しかった。


お姉さん、すっごく優しかったなぁ。

会計終わったはずなのに、あたしが出てくるまで待ってたって言うことだよね?