今度は別の女子高生が立っていた。
「小林さん、学校から出ようとしてたんじゃないよ」
……は?
何だこいつ。
「私、見ちゃったの。小林さんの秘密……」
♢♦︎♢♦︎♢
桜夜家の門道を通り、早足で廊下を渡る。
お嬢の言っていたことは本当だった。
早く、組長に伝えなければ……!
焦る気持ちから早足だけじゃ満足出来ず、走り出す俺に後藤も一緒になって走る。
………は?
ふわりと漂う香りに足を止めた。
「ん?なんすか……この匂い……?」
まさか……。
見渡さなくても部屋の前にある盆でわかった。
5メートル先にあいつの部屋がある。
「何か……すっげー甘くないですか?」
頭で考えるよりも先に、身体があいつの部屋の前に行く。


