「敦雅さんは、神楽さんみたいに耐性ついてるんですか?」
「は?ついてたまるかそんなもん」
ボタボタッと大粒の雫が軒下から流れ落ちた。
勢いが良すぎたのか、地面を少し凹まして水溜りを作っていた。
「神楽さんってどうして耐性ついてるんですかね……」
「そんなんお嬢を守るために決まってんだろ」
「あはは……そう、ですよね……」
「ウチαの奴何人かいるし、ヒートになったら誰がお嬢を守んの?聞いた話じゃお嬢が初めて発情期に入った時から鍛えだしたって」
衣吹さんがいつヒートが始まったかなんてわかんないけど……。
あたしの知らない2人の時間があるわけで。
その中には、もしかしたら……そういうこともあったかもしれない……。
膝に顎を乗せて、ギュッと両腕を握りしめた。
「……Ωのヒートって耐えられますか?」
「無理。あんなん理性とか吹っ飛ぶから。普通の人は耐えられねぇって」
やっぱり……。そうだよね。


