「……まだ作ってたんですね?全部任せりゃいいのに」
昔からそうだ。
俺がこの家に来た時から、姐さんは家族や幹部のみんなにご飯を作っている。
まぁ……全部任せる訳にはいかねぇし、手伝いは居るけど。
「昔も今も変わらず作るわよ〜。慧くんは最近食べてくれないけどね」
「あ……」
「冗談よ。忙しいんでしょ?」
「まぁ……そうですね」
「あんまり無茶しないのよ?あなたの話はよく聞くんだから」
あははっと、思わず苦笑いする。
「あの……姐さん」
「なぁに?」
「あいつ……いや、あの少女、今朝飯食いました?」
姐さんは驚いたように目を開き、困ったように頬に手を当てた。
「それが居間に呼んだんだけど出てこなくてね。だから部屋の前にご飯を置いたんだけど、全然。一緒に置いていた水しか飲んでないの」


