悪魔と涙と甘い恋。


スッとあたしの前に神楽さんがしゃがんだ。


「指、痛い?」


あたしは俯いたまま首を横に振った。


「あいつらが怖かった?」


フルフルと首を横に降る。


怖かったけど……違う。




「羽瑠……何で泣いてんの……?」


神楽さんの手が、俯いたままのあたしの頬にソッと触れた。

その指があたしの涙を拭ってくれて。


その優しさにまた涙が溢れる。



「頑張ろうって思ったのに……何も出来なかった……」


大丈夫って思っても、身体が震える。

頑張ろうって気合入れても、すぐに崩れ落ちる。


朝食のお手伝いも途中までしか出来なかった。


睦美さんに手当してもらって迷惑かけて……。



「頑張りたいのに……頑張れない……」


強くてかっこいい衣吹さんみたいになりたい。