神楽とは長い付き合いだからわかる。
その“可愛い”は昔、何度も聞いてきた。
あの時、『わたしは可愛くないの?』って聞いたのが間違いだったなぁ……。
「お嬢はもっと素直になった方がいいですよ」
「うるさいなぁ……ほっといて」
ふんっと、そっぽを向く私。
わかってるよ。それくらい。
素直になれないから困ってるんじゃん……。
「佑輝ーー」
遠くの方で聞こえた声に振り返ると、2人組みの男の子がいた。
弟くんの口から「あ、やべ。行かないと」って言う言葉が聞こえて、たぶんあの人達は弟くんの友達。
「でもほんと良かったよ。僕、あの時、母さんにバレないようにお姉ちゃんのこと探しに行ったんだ」
「……そうなの?」
「うん。だから今日、お姉ちゃんの元気な姿を見て安心した」


