私にはもう大好きな月を見ることも空を見ることもできない。だけど太陽みたいな彼がそんな私を救ってくれた。

 高校の入学式で私は恋をした。彼は太陽みたいに輝いていた。周りの男子たちと楽しそうにしゃいで太陽みたいに笑っていた。その時私は月みたいに物陰に隠れてこっそりと見ていた。
「私がもっと陽キャだったら近づけたのかな?」とか思ってしまった。そんな時に春の風が吹いていた。