「そうそう。

日直でもないのに、三上先生の授業で使う備品を運ぶ手伝いしたりさ。

三上先生のこと、相当好きなんだなぁ、ってね。

微笑ましかったけど。

私はちゃんと、2人の関係性も気にかけてたんだからね?

リモート画面に映るのは、正瞭賢時代の同級生の深月(みづき)ちゃんと道明だ。

この2人、半年ほど前に挙式をしたばかりだ。
深月ちゃんのお腹はもうかなり大きくなっている。

やっと悪阻が落ち着いてきたらしい。

誰が見ても妊婦だと分かる。

彼らも、もうすぐ人の親という大きな役割を背負うことになる。

……今は大変な時期なのに、この2人に相談を持ちかけたのは俺の方だ。

持ちかけられた2人の側から、リモート呑みの提案があったので快諾したのだ。

もちろん、妊婦の深月ちゃんはちびちびとりんごジュースを口にしている。

「お。
琥珀ちゃんと優弥も、リモート呑み会入りたいって。

いいよな?圭吾。

それに、高校時代は恋愛のカリスマと名高かった、華恋(かれん)ちゃん。
覚えてるだろ?

その彼女と恋愛関係秒読みの人も呼ぶってさ。
何せその人、偶然にも三上先生の弟らしい」

は!?

そうなの?