高校の入学式の日。
寮から高校までは一駅分ぐらいだから自転車で通うことにした。学校までの道のりは、桜のピンクで染まっていた。自転車で行くのはすごく疲れた。
学校の正門について、靴から上履きに履き替えた。玄関の近くの掲示板に、クラスが貼りだされていた。2クラスあった。俺は2組だった。
咲良の名前も探した。
2組にはなかった。だけど、西森朱音の名前はあった。懐かしい。小学生の時の同級生の名前もあった。懐かしさを感じた。1組を見た。
すると、桜庭香織が居た。
香織は中学の時の同級生だった。なんであいつが。香織とは東京の中学出会った。
中学の時、友達と遊びに行ったら事務所の人にスカウトされた。俺をモデルで使いたいといわれた。お母さんに説明して中学の時だけ、モデルをしていいと言われ、事務所に入った。そして、初めてのモデルの仕事の時に香織に出会った。
色々話して、お互い同じ中学だということがわかった。それから、ずっと仲良くしていたが中学2年生の時に香織は転校した。それから、全然会っていなかった。高校になって会うなんて思わなかった。
下の方を見ると鈴森咲良の名前があった。


