そこで佐倉くんに出会ったこと。
友達になったこと。全部を2人に伝えた。
誰かに話すって楽しかった。
今まで、朱音とはよく話した。
だけど、自分の好きな人が出来た時だけ話せなかった。だけど、今なら話せる気がする。
私が思っていること全部。
2人ならわかって貰えそうな気がした。
『咲良があの、佐倉優希と話すなんてね。』香織はそう言った。
『佐倉優希?私、どこかで聞いたことある名前なんだよね。』朱音はそう言った。
『私も聞いたことある名前だなぁって思ったの。で、記憶を辿ってたら小学校の時に転校したゆうきくんと名前が一緒だった。苗字が思い出せないんだよね。』
朱音は何かを思い出したかのように少し大きめな声を出して話した。
『あ、そうだ。小学校の時私が好きだった、佐倉優希じゃん。てか、同じ高校だったんだ。てか、優希は咲良のこと覚えてないの?』朱音はそう言った。
え、ゆうきくん。
まさか、絶対に違うよ。だって、私の事何も知らないような感じだった。


