叔母さん達の家から車で30分ぐらいした頃、大きなマンションが見えてきた。
よくテレビとかで見るタワーマンションでビックリした。


(やっぱりお医者さんって凄いな…)


タワーマンションの駐車場に入るとすぐに車が停車した。
また姫抱きにされながらそのままタワーマンションのエレベーターに乗り込み、りっ君は30階のボタンを押した。


(しかも最上階!?凄すぎる)


ビックリする事だらけだった。

エレベーターから降りてすぐの所にある玄関の扉の鍵を開けてから家の中に入った。
玄関に入ってすぐ左側の部屋のキングサイズのベッドに座らされた。

律「とりあえず熱測ってくれる?」

コクンと頷いてからベッドの横のサイドテーブルに置いてあった体温計を受け取り脇に挟んだ。


ピピピピピッ、ピピピピピッ


少ししてから体温計が鳴り見てみると8度2分もありビックリした。


律「どれどれ……8度2分か、結構高いな。ちょっと喉診るから口開けてくれる?」


コクン


りっ君は鞄から舌圧子を出して私の喉を診た。


律「うーん、ちょっと腫れてるね……それじゃあ最後に胸の音聴こうかな」


そう言ってりっ君は聴診器を取り出した。


「…………」


困らせたくなくて服を捲ろうとしたけど、どうしても出来なかった。


(身体の傷、見られて…気持ち悪いって思われたらどうしようッ……嫌われたくないッ、もう…誰にもッ…!!)


服をギュッと掴んで震えているとりっ君の手の感触を感じた。


律「大丈夫、何があっても僕はキミを嫌ったりなんかしない。僕の事を信じて欲しい」


優しい言葉と手の温もりに少し安心して少しだけそっと服を捲った。