律「莉央ちゃんごめん、勝手に話進めて……いきなりだけど僕と一緒に暮らさないかな?キミを助けたいんだ…!!僕と一緒が嫌なら父さん達の所でもいい。キミはまだ未成年だから保護者がいる。勝手な事ばかり言ってるとは思うけど…考えて欲しい」


真っ直ぐ見つめられ、その表情は真剣そのもので、でも私は…


「わ、私…身体弱くて…喘息もあるし、いっぱいいっぱい迷惑かけちゃう…」


生活費に医療費と私に掛かるお金はすごく高くなると思う。私の為に遺してくれていた両親のお金は叔母さん達に全部使われてしまったから今すぐバイトを探してすぐ働けるようになってもすぐには手に入らない。
だから私は頷けなかった。


律「迷惑だなんて思ってない。お金なら大丈夫!10年前はまだ高校生でたいしたお金稼げなかったけど今の僕は医者になっていっぱい稼いでるし、莉央ちゃんの事を医者としても助けてあげられる。

父さん達も莉央ちゃんを引き取りたい早く会いたいって言ってるんだ。莉央ちゃん、これは僕や父さん達からのお願いなんだ。

ぜひ、僕らと“家族”になってくれないかな…?」


「ふっ、うっ……!!」


その言葉を聞いて私は涙が止まらなかった。


「あり、がとッ……りっ君!!よ、よろしく…お願いッ、します…!!」


私にはもったいない言葉だった。
やっとこの悪夢から、地獄から開放される。
大好きだった鷹邑家の人達に会える。
それだけで嬉しくて嬉しくてたまらなかった。