私の名前は霜月 莉央(しもつき りお)、16歳だけど学校には通っていない。
というか、通った事がない。どうしてかというとそれは私が“余所者”だからだ。


私がまだ6歳だった頃…小学校に入学する数日前に私の両親はスピード違反の大型トラックに撥ねられ亡くなってしまった。
私もその場に居たんだけど、二人が守ってくれたお陰で軽症(腕や足、顔に擦り傷と打撲程度)だった。


その後は叔母さん(母の妹)家族がお通夜とお葬式の手配などしてくれて私は泣きながら二人とお別れをし、そのまま叔母さん家族に引き取られる事になり隣町に引っ越した。
叔母さんは病院で会った時や斎場では凄く優しくて私のことを気にかけてくれていた。


叔母「莉央ちゃんっ、あなただけでも助かってくれて良かった…!!」


叔母「大丈夫?今日からは私がお母さんとしてあなたを守るわ。姉さんのかわりに」


そう言って抱き締めてくれて私は泣きじゃくった。


そんな叔母さんの態度がかわったのは叔母さん家族に引き取られてすぐの事だった。


叔母「はい、家族ごっこはおしまい。今日からアンタは我が家の奴隷だから」


「ど、れい…?」


今でも覚えている。
あの冷たくて怖いあの目を……。


叔母「アンタの仕事は学校に行く事じゃない。買い物以外の家事全般をする事、痛い目にあいたくないなら自分の仕事をしな!!」


その日に家事全般のやり方を叩き込まれて必死に覚えた。
間違えたり反抗すると叩かれたり蹴られたり、煙草の火を押し付けられたりした。
全身に痣や切り傷、火傷の跡が残っていて私はあれからずっと外に出される事はなかった。