親友がくれた言葉


「だ、だってそうじゃん!男子寄ってくるじゃん!」
「そうだよ!告られたからって浮かれて。浮かれてたのバレバレだったんだからね!」
「…………」


2人はあーだこーだ言うけれどもう1人は言葉にせずただ頷いている。エマも不思議に思ったのだろう。その子にだけ問いかけた。



「あなたはさっきからずっとこの2人に共感するだけしかしてないけど、どうなの?」


その子――エリカは戸惑っていた。その問いにというより横の2人の視線に。


「分かるよ。誰にだって嫌われたくないって。ひとりになりたくないっていう気持ち。でもさ、気持ちを誰かに左右されるのって自分らしくないと思うんだよね」


エマはそう言いながら遠い眼差しを見ていた。あの日のような表情で。


「自分を押し殺してまで人に合わせる必要なんてないと思うよ」


エマは一体どこで覚えたんだろう。こんな道徳的な考え方を。


エマの声しか響かない空間に2人の声が加わった。どれもエリカに対しての質問攻めのようなものばかりだ。


「どういうこと!?同じじゃないの!?」
「エリカもメイのこと嫌がってたじゃん!」


ギャンギャンと吠える2人に私とエマはため息がこぼれた。


てゆーか、私目の前にいるんですけど。言葉選びちゃんとして?直球すぎだから。

でもまあ、このふたりは本当に私のことを嫌ってたということがハッキリ知れた。

一方、エリカはたまにあの2人がいない時だけ話しかけてきてくれていた。だから余計詮索した。3人でいるエリカと私とだけのエリカは別人だと思ってたから。


まさに、人に合わせている感じ。八方美人とは言い難いと思う。あの2人だけ違う顔をしていた。