なぜか着いたのはお手洗い前。
まあ、話すのには打って付けかもしれない。人気の少ない場所だし、ベンチもあるし。
「で。知ってんの?」
堂々としたエマとは対照的の3人は面倒くさそうに目くばわせしている。たまに真ん中の人が私を色を持たない眼差しを向けるけれど、痛くも痒くもない。
……何故だろう。エマがいるからなのか私まで堂々とできていることに驚いている。
「なんで黙ってるの?言えないの?そりゃそうでしょーね。知らないんだからね」
「――でしょ?」
「え?なんて?」
私たちは空気に溶けたような言葉を聞き逃すまいと耳を立てる。
「……モテたい、からでしょ?」
言葉が出てこなかった。絶句した。あまりにも単純すぎる。あんなに考え巡ってた時間でこの回答。
この人たち脳みそに栄養回ってる?
「ねぇ、メイ。この人たち締め上げてもよくって?」
私にしか聞こえない声で放った言葉は冗談には聞こえなくて、尽かさず首を横に振った。
気持ちは分かるけど、締め上げてもこの人たちはなにも変わらないと思う。私が転校してもこうして会うとそう毒づいてくるから。
この人たちは本当に私のことを目障りだと思っていたんだな。私にとってはこの3人がはじめての “友達” だったのにな……。



