クールでイケメン御曹司は弱気な彼女を囲い込む

店の外に出て肌に当たる空気の冷たさに驚いていると

「涼風さん、もし時間があれば今から綺麗な所で僕と飲み直さない?」

あまりにもベタで甘過ぎる誘いだと分かっていた
でも月城さんの綺麗に整った魅惑的な顔と声に負けてしまっていた

あの時の私は流れに身を任せたかったのかもしれない


「綺麗な所ですか、行きたいです。」



まだ酔いが覚めず、覚束ない私の手を引き連れてこられたのは、都内三つ星ホテルのスイートルーム。

「綺麗、、」
ふと顔を上げて、窓から覗く景色に思わず息が止まる。

「ここからの景色が、僕のお気に入りなんだ。穏海さんは気に入ってくれた?」
「はい、すごく、、、すごく綺麗です。」
思わず夢中になって景色を見てしまう。


「穏海さん」

低く深さのある声に呼ばれ、腰を強く引かれ無意識に振り返ると同時に
気がついたら、唇に温もりを感じて気目を大きく開くと、そこには月城さんの端正な顔が映っていた。

私の唇をこれでもかという程、何度も離してはては、また口付けられた。

「もう、俺、無理だ、、、」

その瞬間視界が揺れたと思ったら、優しくベッドに押し倒されていた。

それからの時間は私にはあまりに甘くぼやけていた。