クールでイケメン御曹司は弱気な彼女を囲い込む

気がつけば、月城さんが持っている穏やかなリズムに私の警戒心はすっかり解かれて、話に花が咲いていた。

「穏海さん、今日は少し飲み過ぎですよ。もうおしまいです、店ももう閉めますよ！」

いつもより呆れた蓮さんの声が聞こえても、酔いが回りきった私の脳には届かなかった。

「はーいーーーー」

そんな私を見ながら笑っている月城さんをみて、つい顔が赤くなってしまう。

「穏海さんしっかりしてください。梨斗さん、もし良ければ穏海さん送っていって頂けますか？私はこれから店の片付けがあるので」

「もちろん、そのつもりですよ。さぁ、涼風さん行きますよ」

こうして私は、月城さんに支えられながら店を後にした。