そう言った明緋の言葉に顔を上げる。
「俺だって普通じゃねーじゃん。こんな真っ赤な頭してさ」
明緋は自分の髪の毛をいじって見せた。
陽の光に照らされ、赤髪が更に輝いて見える。
「八重も普通じゃないかもしれねぇけど、だからこそ俺たちダチになれたんじゃねーかな」
「明緋さん……」
「初詣なんて何回も行ってるし、ダチと来たこともあるけど、今日が一番楽しかった。甘酒飲んだりおみくじ引いたり、八重といると普通のことでも特別に思えるんだ」
「っ、明緋さん……わたくしもです。あなたといると全部が特別で……」
これが普通の高校生の青春なのかと思って、楽しくてドキドキしてときめきが止まらない。
灰色の絵の具で塗られたキャンバスに、少しずつ色が足されて華やかに彩られていくようだった。
「八重、これ……」
明緋が差し出したのは、小さなピンク色の御守りだった。「縁結び」と書かれている。
明緋は照れ臭そうに頬を染めながら、同じ水色の御守りを見せる。
「なんつーか、今日の記念に……俺が八重に釣り合ってねーのはわかってるけど、これからも八重との縁を大事にしたいんだ」
頬を赤らめながら、真剣な眼差しで見つめた。明緋の真っ直ぐさが嬉しくて、また涙が溢れそうになる。
「ありがとうございます……わたくしもこれからもあなたと一緒にいたいです」



