「るい、早く起きて!会社に遅れるよ!」
「ん〜…、もうちょっとだけ寝させて。」

私は、私の夫……天堂るいを起こしたが中々起きないので布団を彼から奪った。

「さ、寒いっ!!布団返して」
「ダメです!早く起きて、会社に行って!」
「はーい。」

私が彼に仕事に行くように言ったら、彼はベッドから起き上がって、会社に行く準備をし始めた。

(なんだか、昔のるいみたいで好きだなぁ。……まぁ、今のるいも好きなんだけど。)

私はリビングに行き、ソファーに座って、高校生ぐらいの頃を思い出した。

「あの頃ってたしか、高校の入学式前に水菜のライブに行った日……だったよね。」