蒼真絶対恨む!!
「課長にポンてされたのに」
蒼真のせいで癒しが…減った!!
小学生の意地悪か?!
本当に嫌なヤツ!!
「あと3ヶ月か…」
普通のゴムじゃないと結びづらい私のふわふわの髪は背中まで伸びた。
私だってあんなヤツに頼みたくない…
あんなの聞いたばかりに。
2週間前ーー
(課長〜、課長〜)
給湯室にご機嫌で向かってた私は喫煙ブース前で足を止めた。
新人の長谷川(はせがわ)くんが課長に声を掛けて雑誌を見せてる所を見掛けたから。
「あ〜、この記事か」
私はバレないようにブース横の観葉植物の影に隠れて聞き耳を立てた。
(小さい身長がこんなに役に立つとは…)
「25歳で男を知らないか…」
課長の困った声。
「ヤバくないっすか?」
長谷川くんのチャラい声。
ヤバいのか?
ここに28年間知らない女がいますけど。
一人ボケツッコミをやっていると長谷川くんは余計な質問を課長に投げ掛けた。
「課長はどっちが良いですか?」
それは男を知ってる女と知らない女を対象にした言葉だろう。
「うーん…しいて言うなら知ってる方かな」
「ですよね〜!後々面倒臭いのも」
長谷川くんの教育を厳しくしようと心に誓いながらため息が出た。
今の私を全否定されたような感じでショックを受けた。
退職前に告白しようと考えてのに。
いざって時に処女がバレたら…
ひぃ〜!!
それは私にとって終わりを意味する!!
どうすれば良い?!
いつも行くBARで誰か捕まえる?
いや逆ナンした事ないからハードル高い。
「おーい伊月〜!また違う女と歩いてたんだろ?」
課長は外回りから帰って来たばかりの蒼真を捕まえて喫煙ブースに連れ込んだ。
「まあ、誘われたんで」
喫煙ブースの自販機で何か買ったのかガコンと音だけ聞こえる。
「俺、相手居ないから自由でしょ?」
(モテる男って余裕すぎる…)
周りの男性社員も「お前は女に困らないよな」と羨ましいトーンで呟いてた。
恋愛自由主義の蒼真と純愛主義なのに捨てたい私。
「簡単に一回くらいやってくれると思ったのにな…」
結局私の第一段階の企みはボツになってやっと繋いだ細くて脆い(もろい)糸は蒼真に握られる事になった。
「課長にポンてされたのに」
蒼真のせいで癒しが…減った!!
小学生の意地悪か?!
本当に嫌なヤツ!!
「あと3ヶ月か…」
普通のゴムじゃないと結びづらい私のふわふわの髪は背中まで伸びた。
私だってあんなヤツに頼みたくない…
あんなの聞いたばかりに。
2週間前ーー
(課長〜、課長〜)
給湯室にご機嫌で向かってた私は喫煙ブース前で足を止めた。
新人の長谷川(はせがわ)くんが課長に声を掛けて雑誌を見せてる所を見掛けたから。
「あ〜、この記事か」
私はバレないようにブース横の観葉植物の影に隠れて聞き耳を立てた。
(小さい身長がこんなに役に立つとは…)
「25歳で男を知らないか…」
課長の困った声。
「ヤバくないっすか?」
長谷川くんのチャラい声。
ヤバいのか?
ここに28年間知らない女がいますけど。
一人ボケツッコミをやっていると長谷川くんは余計な質問を課長に投げ掛けた。
「課長はどっちが良いですか?」
それは男を知ってる女と知らない女を対象にした言葉だろう。
「うーん…しいて言うなら知ってる方かな」
「ですよね〜!後々面倒臭いのも」
長谷川くんの教育を厳しくしようと心に誓いながらため息が出た。
今の私を全否定されたような感じでショックを受けた。
退職前に告白しようと考えてのに。
いざって時に処女がバレたら…
ひぃ〜!!
それは私にとって終わりを意味する!!
どうすれば良い?!
いつも行くBARで誰か捕まえる?
いや逆ナンした事ないからハードル高い。
「おーい伊月〜!また違う女と歩いてたんだろ?」
課長は外回りから帰って来たばかりの蒼真を捕まえて喫煙ブースに連れ込んだ。
「まあ、誘われたんで」
喫煙ブースの自販機で何か買ったのかガコンと音だけ聞こえる。
「俺、相手居ないから自由でしょ?」
(モテる男って余裕すぎる…)
周りの男性社員も「お前は女に困らないよな」と羨ましいトーンで呟いてた。
恋愛自由主義の蒼真と純愛主義なのに捨てたい私。
「簡単に一回くらいやってくれると思ったのにな…」
結局私の第一段階の企みはボツになってやっと繋いだ細くて脆い(もろい)糸は蒼真に握られる事になった。



