「レラー!朝だよ起きてー!」
うーん…。
シユキ姉の声に布団から身を起こす。
私の朝は、シユキ姉の声から始まる。
顔を洗って歯を磨いて、お父さん手作りの丸太の階段を降りる。
床を歩いていると、ミシッと音がして。
「うわっ…!?」
「大丈夫、レラ」
さっと後ろに立って支えてくれるアイル姉。
「大丈夫。ありがとうアイル姉」
「最近やばいよね〜…春になって木のみとか増えたのはいいけど、家がやばいのはどーにもならないからなぁ…」
うーんと頭を悩ませるアイル姉に微笑み返す。
「2人ともー!朝ごはん!今日は薬草炒めよー!」
「うへー薬草炒め。あたし苦手なんだよなー…」
アイル姉は野菜があまり好きじゃないらしい。
「お父さん、もう仕事行っちゃったわよ。ほら早く食べて」
お母さんが木のテーブルに手際よくお皿を並べていく。
「いただきまーす!」
今日はパンと薬草炒め、昨日の余りのスープ。
「ほらアイルは朝早いんでしょ、遅刻するわよ」
「うぅ〜」
アイル姉…ファイト。
薬草炒めを口に放り込み、窓の外を眺める。
今日は、学校の日だ…。
ふぅ…とため息をついて、スープを飲み干した。