一時間経過…。 意地の張り合いを先にやめたのは涼だった。 寝室のドアをそっと開けると奈那はベッドの上に座ってた。 「何?」 「もうやめ!ちょっとこっち来い」 奈那を俺の隣に座らせた。 「何よ…」 「泣いてんじゃねぇかな〜って思って」 「泣いてないよ。ムカついてるだけ」 「本当にそれだけ?」 「…寂しかったよ。…でもムカつく」 やっぱり寂しかったんじゃん。 いつまで経っても素直じゃない奴。 俺は奈那の肩を抱き寄せた。 .